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2-9 定時制課程及び通信制課程における技能連携による単位認定


 この制度は、定時制又は通信制の課程に在学する生徒が、「都道府県教育委員会が指定する技能教育施設(専修学校、職業能力開発校等)において教育を受けている場合に、高等学校の校長が、当該施設における学習を高等学校における教科の一部の履修りしゅうとみなす措置をとることにより、単位として認める」ことができるというものです。

 広島県では、広島県立呉工業高等学校と広島県立福山工業高等学校がそれぞれ広島県立呉高等技術専門校と広島県立福山高等技術専門校と技能連携しています。具体的には、機械科、電気科、キャリアデザイン科の3科からなる広島県立呉工業高等学校の定時制の課程の修業年限は原則4年ですが、機械科については、原則1年次に、昼間は広島県立呉高等技術専門校の機械システム科又は溶接ようせつ加工科で学び、夜間は広島県立呉工業高等学校の定時制の課程で学ぶことで、3年間で卒業することができます。同様に、広島県立福山工業高等学校の定時制の課程の機械科についても、広島県立福山高等技術専門校の溶接加工科を修了すれば、3年間で卒業することができます。

 また、中学校卒業後から入学できる広島生活福祉専門学校や広島舟入商業高等専修学校は、私立の通信制の課程の高等学校と技能連携しています。広島県立呉高等技術専門校や広島県立福山高等技術専門校の訓練期間は1年間ですが、広島生活福祉専門学校や広島舟入商業高等専修学校の修業年限は3年間のため、それぞれの学校で学びながら高等学校において必要な単位数を修得した場合には、卒業時に自校の高等専修学校卒業資格と連携校の高校卒業資格の両方を取得することができます。

 この連携措置は、高等学校と技能教育施設との間で計画を定めて実施するものであり、職業能力開発校等で働きながら学ぶ青少年に対し、より効果的に高等学校教育を提供することを目的としています。単位認定の対象となるのは、職業に関する教科であり、認定単位数は卒業に必要な単位数の2分の1以内とされています。

 高等専修学校とよく似た言葉に高等専門学校(省略して「高専」とよばれる)があります。両者とも、中学校等を卒業した人が通う、専門的な教育を行うということでは類似性がありますが、高等専門学校の修業年限が5年である一方、高等専修学校の修業年限は1~3年という違いがあります。また、位置づけについても高等専門学校は大学等と同じ高等教育機関ですが、高等専修学校は高等学校と同じ中等教育機関です。ただし、高等学校よりも専門的な知識を学ぶ時間が多く、将来自分がなりたい職業が明確な場合には、早期から専門的な学習ができるというメリットがあります。

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