広島には「みらい」があるじゃん

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3-8 新しい学びのスタイル5(学び直し科目)


 5つ目が、義務教育段階での学習内容の確実な定着が図れるよう「学び直しの科目」を設置していることです。広島みらい創生高等学校では、学び直しの科目として、国語、数学、英語の3科目について、小学校から中学校段階の学習内容を段階的に学習することができるステップアップ科目を設置しています。

 義務教育段階の内容を高等学校で学習し、それが単位として認められるのか、という疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、高等学校学習指導要領では、義務教育段階の学習内容の確実な定着を図ることを目標とした学校設定教科・科目を高等学校の教科・科目として開設し、その単位数を卒業までに修得しゅうとくすべき単位数に加えることは、高等学校学習指導要領の目標に適合するものとしています。

 その上で、義務教育段階の学習内容の定着について、高等学校学習指導要領では、次の3つのパターンを例示しています。

①高等学校における各教科・科目の指導にあたり、義務教育段階の学習内容の定着を図るための学習機会を適宜てきぎ設ける。

②それぞれの科目で定められている標準単位を増加させることで、義務教育段階の学習内容の確実な定着が図れるようにする。

③義務教育段階の学習内容の定着を図ることを目標とした学校設定科目等を設置する。

 ①や②のやり方は、その科目を学習する生徒全員が義務教育段階の学習内容の定着が必要な場合は適していますが、義務教育段階の学習が必要でない生徒にとっては、学習進度が遅くなって物足りなさを感じるかもしれません。③のやり方だと、必要な生徒だけがその科目を選択すればよいので、選択した生徒全員のニーズを満たすことになります。広島みらい創生高等学校の学び直し科目は、この③に該当します。

 このように、広島みらい創生高等学校では、義務教育段階の内容から学習したいと思う生徒は、入学年度に学び直し科目を学習し、その後に、高等学校学習指導要領に定められた本来の高等学校段階の学習内容の科目を学習していくことができるし、もちろん、義務教育段階の学習内容は十分に理解できていると思う生徒は、入学年度から高等学校学習指導要領に定められた本来の高等学校段階の学習内容の科目を学習できるよう、生徒のニーズに応じて学習を進めることができるよう工夫されています。

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