広島には「みらい」があるじゃん

~中学生、高校生、保護者、教員の広場~

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3―11 新しい学びのスタイル8(学校生活のルール)


 8つ目が、学校生活におけるルールを必要最小限度にとどめていることです。

 広島みらい創生高等学校では、「みらいをつくいしずえ」として、「あいさつをする」「時間やルールを守る」「自分も他人も大切にする」の3つのことを生徒に示しています。これら3つは、学校生活を送る上で、さらには社会で生きていく上で、自分の土台となるものです。

 また、授業・スクーリングにおいては、お互いの学習を尊重するための最低限のルールとして、「学びを創る6か条」を定め、このルールを守って授業・スクーリングに臨むよう生徒を指導しています。

 このうち、「学びを創る6か条」の①に掲げている「生徒証は必ず首からげておく」について、広島みらい創生高等学校では、指定の制服や通学服はなく、頭髪や化粧、装飾品なども自由であるため、外見だけでは生徒と部外者を区別することが難しい。広島みらい創生高等学校の生徒であることを証明するとともに、部外者が校内に入ることを防ぎ、安心・安全な学習環境を整えるためには必須のアイテムといえます。

 広島みらい創生高等学校では、生徒により時間割が異なり、登下校の時間も異なるため、保護者からの問い合わせなどで、生徒がまだ在校しているか、下校したかなどを確認するためにも、この生徒証は役立っています。

 というのも、広島みらい創生高等学校では、生徒に登下校の際には、エントランスホールで生徒証をカードリーダーに読み取らせるよう指導しています。生徒がカードリーダーに読み取らせたデータは職員室で一覧になって確認できる仕組みになっていて、教員はそれを確認することで、生徒の登下校の時間を正しく把握できます。生徒証を忘れたときは、職員室で「仮生徒証」を発行することになっているため、発行時間と返却時間を確認すれば、同様に生徒の登下校の時間を把握することができます。

 校外の生活についても、就労しゅうろうやアルバイトは自由です。全日制の課程の高等学校では、よく学校に「許可」を取らずにアルバイトをしていて、それが発覚して特別指導の対象となったりしますが、広島みらい創生高等学校においては、「届」を提出すればよいこととしています。

 自動車や自動二輪車等の免許取得、乗車についても、学校の許可は必要ありません。ただし、免許取得後も、通学のために自動車や自動二輪車等を使用することはできないことにしています。もちろん、休日の部活動などにおいても、学校への乗り入れは禁止です。

 このように、広島みらい創生高等学校では、他の全日制の課程の高等学校などと違って、学校社会という狭い枠の中だけで通用するような細かな校則やルールを細かく定め、それをとにかく生徒に守らせるというのではなく、その行為・行動が広く一般社会の中で通用するかどうかを生徒自身に考えさせるとともに、「傾聴、共感、指導・支援」を合言葉に、生徒の表出行動だけにとらわれるのではなく、その行動の背景にも目を向けながら指導を行っています。

 ただし、「社会で許されない行為は、学校でも許されない」という毅然とした姿勢は絶対に崩さずに、特に、人を傷つける行為(いじめや暴言など)や人の学習を妨害する行為、人に迷惑をかける行為については、保護者・警察など関係機関とも連携しながら厳しく指導をしています。

 民法改正により、高等学校卒業時には、すべての生徒が成年年齢に達します。「もう一度やり直す、学び直す」という強い思いをもって入学してきた生徒に、社会のルールを学校の中で学んでいってほしいという強い願いが「みらいを創る礎」には込められています。

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