7つ目が、担任制ではなくチューター制をとっていることです。
1学年に複数のクラスがある中規模以上の学校においては、進級時のクラス替えの際に、クラス担任が替わることが多いと思います。
せっかく1年間担任をしてもらって、何でも話せるようになったと思ったら、新しい担任に、また一から自分のことを話して、人間関係をつくっていかなくてはならない。コミュニケーション能力が高く、人間関係づくりに何も課題がない生徒にとっては大きなことではないかもしれませんが、コミュニケーションをとることがあまり得意ではないという生徒には、それなりのストレスとなります。
広島みらい創生高等学校では、担当業務の変更や異動等がない場合は、基本的に入学時に担当した教員が卒業まで生徒の担任として持ち上がっていくようにしています。このようなことから、広島みらい創生高等学校ではクラス担任のことをチューターとよんでいます。
チューターには、「個別の指導者」という意味があり、個々の生徒の特性や願いなどをしっかり踏まえながら、支援・指導をしていくという思いが込められています。
また、平日登校コースの1学年の募集人数は240人なので、通常の全日制の課程の高等学校では、6クラス編成(1クラス40名)となりますが、広島みらい創生高等学校では、昼間のクラスを8クラス程度、夜間のクラスを1クラスの計9クラス程度とし、1クラス当たりの生徒数を昼間のクラスでは25名程度、夜間のクラスでは10人程度と、少なくなるよう工夫しています。
このように、1クラス当たりの生徒数が少ないことで、きめ細かな指導が可能となり、チューターと生徒の間の関係づくりもスムーズにいきやすくなります。
しかし、チューターとの関係がよくなかったら、その関係がずっと続くのはかえってマイナスになるのではないかという意見もあるかもしれませんが、広島みらい創生高等学校には、全日制の課程の高等学校のように、毎日、ホームルームの時間がないので、チューターと生徒が適当な距離感を保ちながら学校生活を送ることができます。
また、教育相談などの担当教員やスクールカウンセラーなどもいるため、ストレスを抱えながらチューターとだけ話をする必要がなく、話がしやすい教員等に相談に乗ってもらうことも可能です。
