受検生の中には、「大勢と一緒の教室で受検するのがしんどい」と感じる人もいれば、「補聴器を使っていて、音声問題が聞き取りにくい」「日本語が母語ではないため、漢字にふりがながないと読みにくい」といった困りごとを抱えている人もいるかもしれません。
このような不安や困りごとを抱えている人でも安心して受検できるように、「特別措置」という制度があります。
広島県教育委員会では、疾病や障害などの理由で特別な配慮が必要な場合、申請に基づいて受検者一人ひとりの状況を検討し、次のような特別措置を受けることができるよう定めています。

この制度を活用すれば、大勢と一緒の教室での受検が難しい場合には、別室で受検できるようにしたり、補聴器を使っていて音声問題が聞き取りにくい場合には、音が聞こえやすいように座席の位置を調整してもらったりするなどの配慮を受けることができます。
こうした特別措置の申請は、学校を通じて行います。必要に応じて、医師の診断書や教育支援計画などの書類が求められることもあるため、希望する場合は、早めに担任の先生等に相談することが大切です。
特別措置は、「特別扱い」ではありません。受検者が公平に力を発揮できるようにするための制度です。不安や困りごとは誰にでも起こりうることで、この制度を使えば、自分に合った方法で受検できるようになり、不安や困りごとを軽減することができるのではないかと思います。
なお、大学入試においても障害等のある受験者への配慮が広く行われており、令和8年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストでは「受験上の配慮案内」が70ページの冊子として公開されています※。この案内では、配慮事項が非常に具体的に記載されていて、高校入試における特別措置を考える上でも参考になります。
自分らしく受検できる環境で、自分の持てる力を十分に発揮し、自分が学びたい高等学校に合格できることを願っています!
※ 大学入試センターHP(https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r8/r8_hairyo.html)
※令和8年度公立高等学校入学者選抜にかかる広島県教育委員会のHPはこちらからどうぞ
