全国の高等学校で学ぶ生徒数は平成2(1990)年度の約579万人がピークで、その後徐々に減少し、令和6(2024)年度は約319万人と、ピーク時の半数近く(55.1%)にまで減少しました。
その一方で、通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数は、平成2(1990)年度の15.4万人から令和6(2024)年度には29万人を突破し、約1.9倍にもなっています。
このように、全国的には、高等学校全体の生徒数が減少する中で、通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数は着実に増加しています。

それでは、広島県の状況はどうでしょうか?
広島県においても、高等学校で学ぶ生徒数は全国と同じ平成2(1990)年度の139,679人がピークで、その後徐々に減少し令和6(2024)年度は70,501人と、ピーク時の約半数(50.5%)となっています。
通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数については、平成2(1990)年度に4,981人であった生徒数は、平成12(2000)年度の5,276人をピークに令和3(2021)年度には2,729人と半数近くまで減少し、その後やや増加し令和6(2024)年度は3,891人となっています。
一見すると、広島県では、全国と違って通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数が大幅に減少しているように見えますが、これは、県外に本校がある通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数がこのデータには反映されないためと考えられます。
令和6(2024)年度の広島県内の通信制の課程の高等学校は10校(公立2校、私立8校)で、統計上の3,891人という数字は、この10校で学ぶ生徒の合計数です。つまり、県外に本校がある通信制の課程の高等学校の広島県内のサテライト施設で学ぶ生徒は、統計上は、本校がある都道府県の生徒数としてカウントされるため、たとえ広島県内のサテライト施設で学んでいても、広島県の生徒数としてはカウントされません。
県外に本校がある通信制の課程の高等学校の広島県内のサテライト施設で学ぶ生徒もいることから、通信制の課程の高等学校で学ぶ広島県の生徒は、3,891人よりは実際には多くなります。
ちなみに、広島みらい創生高等学校の通信制の課程の生徒数は、平成30(2018)年度の開校以来、着実に増加し、令和6(2024)年度は1,241人になりました。この数字は、広島県に本校のある通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒の3人に1人(約32%)が広島みらい創生高等学校で学んでいるという計算になります。
