令和7(2025)年12月26日に文部科学省は「令和7年度学校基本調査(確定値)」を公表しました。
「学校基本調査」は、学校教育行政上の基礎資料を得ることを目的とした、全国の学校に関する基本的事項(学校数、在学者数、教職員数、卒業後の進路状況等)を調査する重要な統計調査で、毎年5月1日を調査の期日としています。
これによると、令和7(2025)年度の全国の高等学校で学ぶ生徒数は3,178,816人で、ピーク時の令和2(1990)年度の5,790,332人と比べると半数近く(54.9%)にまで減少しました。
その一方で、通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数は、令和7(2025)年度に初めて30万人を突破(305,197人)し、平成2(1990)年度の166,986人と比べると、約1.8倍にもなりました。
それでは、広島県の状況はどうでしょうか?
広島県においても、高等学校で学ぶ生徒数は全国と同じ平成2(1990)年度の139,679人がピークで、その後徐々に減少し令和7(2025)年度は70,608人と、ピーク時の約半数(50.6%)にまで減少しています。
通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数については、平成2(1990)年度に4,981人であった生徒数は、平成12(2000)年度の5,276人をピークに令和3(2021)年度には2,729人と半数近くまで減少し、その後増加に転じて令和7(2025)年度は4,534人になりました。
一見すると、広島県では、全国と違って通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数が減少しているように見えますが、これは、県外に本校がある通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒数がこのデータには反映されないためと考えられます。
令和7(2025)年度の広島県内の通信制の課程の高等学校は11校(公立2校※1、私立9校※2)で、統計上の4,534人という数字は、この11校で学ぶ生徒の合計数です。つまり、県外に本校がある通信制の課程の高等学校の広島県内の通信教育連携協力施設(サテライト施設)で学ぶ生徒は、統計上は、本校がある都道府県の生徒数としてカウントされるため、たとえ広島県内の通信教育連携協力施設(サテライト施設)で学んでいても、広島県の生徒数としてはカウントされません。
広島県内には、県外に本校がある通信制の課程の高等学校の通信教育連携協力施設(サテライト施設)で学ぶ生徒もいることから、通信制の課程の高等学校で学ぶ広島県の生徒は、4,534人よりは実際には多いと考えられます。
このうち、公立の通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒に着目すると、広島市立広島みらい創生高等学校は、平成30(2018)年度の開校以来、生徒数が着実に増加し、令和7(2025)年度には1,332人となりました。また、福山市の広島県立東高等学校も、近年は生徒数が減少傾向にありましたが、令和6年度から増加に転じ、令和7年度は611人となっています。
この2校の生徒数を合わせると、1,943人となり、これは、広島県内に本校がある通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒のうち、約43%(42.9%)が公立の高等学校で学んでいることになります。
なお、通信制の課程の高等学校で学ぶ生徒については、「通信制の課程の高等学校で学んでいる生徒数(令和6年度)」(追加情報7)、「通信制の課程の高等学校で学んでいる生徒数~令和7年度学校基本調査(速報値)の概要から~」(追加情報10)でも説明しています。合わせてご覧ください。
※1 広島市立広島みらい創生高等学校、広島県立東高等学校
※2 山陽女学園高等部、東林館高等学校、東林館高等学校呉分校、並木学院高等学校、並木学院福山高等学校、広島工業大学高等学校、広島国際学院高等学校、広島新庄高等学校、シンギュラリティ高等学校
①広島県の高等学校の生徒数の推移(昭和63年度~令和7年度)

②広島県の通信制の課程の高等学校の生徒数の推移(昭和60年度~令和7年度)

③広島県の通信制の課程の高等学校の生徒数の推移(平成30年度~令和7年度)

(出典)①~③:文部科学省「学校基本調査」をもとに作成
