広島には「みらい」があるじゃん

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4-4 平日登校コースで学習できる科目


 次に、広島みらい創生高等学校の平日登校コースでは、どのような科目を学習することができるのでしょうか?

 次の表は、広島みらい創生高等学校の平日登校コースの教育課程表の一部を示したものです。平日登校コースでは、国語や地理歴史、公民、数学、理科などの各学科に共通する教科・科目に加えて、工業、商業、福祉、芸術関係の専門教科・科目を学習することができます。

 これらの教科・科目のうち、例えば、数学を見てみると、学び直しの科目である「ステップアップ数学」や必履修ひつりしゅう科目である「数学Ⅰ」に加え、「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」なども開設しているのが分かります。「数学Ⅲ」は理系の大学に進学しようとする場合には、必須の科目ですが、県内の公立高等学校の定時制の課程で、この科目を開設しているのは、広島みらい創生高等学校以外では、芦名あしなまなび学園高等学校ぐらいです。その他の公立高等学校の定時制の課程では、「数学Ⅲ」だけではなく「数学Ⅱ」も開設されていないところもあります。広島みらい創生高等学校の平日登校コースでは、「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」だけではなく、より発展的な学習ができる「数学演習」などの学校独自の科目(学校設定科目)も開設しています。

 また、「数学Ⅰ」をよく見ると、αとβの2種類があることが分かります。このαとβの違いは、αが4単位の「数学Ⅰ」を2年間に分けて(2単位×2年間)学習するのに対し、βの方は1年間(4単位×1年間)で学習するようになっています。つまり、同じ科目でも学習進度が違うということです。

 全日制の課程の高等学校の教育課程を見ると、通常、「数学Ⅰ」は1年生の時に学習し、2年生になると「数学Ⅱ」、3年生になると「数学Ⅲ」を学習するようになっています。これに対して、定時制の課程の高等学校の場合は、「数学Ⅰ」を1・2年生の2年間に分けて学習するようになっているところが多くあります。全日制の課程の高等学校の生徒で、数学が苦手な生徒は、もっとゆっくり学習したいと思ってもそれができないし、定時制の課程の高等学校の生徒で、数学が得意な生徒は、もっと早く学習したいと思っても、教育課程上それができない仕組みになっています。

 その点、広島みらい創生高等学校の平日登校コースでは、早く学習を進めたい生徒はβを選択し1年間で学習を終わり、「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」へと学習を進めていったり、ゆっくりと学習を進めたい生徒はαを選択し、2年間かけて学習したりすることができるようになっています。

 特に、義務教育段階の学習内容の学び直しである「ステップアップ数学」から学習をはじめた生徒にとって、高校の学習内容である「数学Ⅰ」を1年間で学習し終わるのは少し進度が早いと感じられるかもしれません。そのような生徒が、αを選択しゆっくり学習を進めていくことは、学習内容を確実に定着させていく上で、大変効果的です。

 なお、外国語の「英語コミュニケーションⅠ」でも、「数学Ⅰ」と同様にαとβの2種類を開設しています。

 専門教科・科目については、工業、商業、福祉、芸術関係の専門教科・科目を開設しています。中でも、福祉については、県内の公立高等学校では珍しい「介護職員初任者研修」の資格取得に対応した教育課程となっています。介護職員初任者研修は、介護に携わる者が、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身に付け、基本的な介護業務を行うことができるようにすることを目的として行われるもので、その学習内容・カリキュラムについては、厚生労働省こうせいろうどうしょうの指針のもと、各都道府県が実施要綱に沿って指定の養成機関を決めています。

 広島みらい創生高等学校は、広島県から介護職員初任者研修課程を行う事業者としての指定を受け、130時間の研修と全課程修了後の試験に合格することで、介護職員初任者研修の資格を取得することができます。

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