令和8(2026)年2月16日、広島県教育委員会は「今後の県立高等学校の在り方に係る実施計画(素案)」を公表しました。その中には、令和15(2033)年度までに、都市部の県立高等学校18校を統合して7校に再編することが示されています。
なぜ、このような計画が進められているのでしょうか?また、通信制の課程の高等学校はどうなるのでしょうか?
ここでは、これらのことについて詳しく説明します。
1 なぜ、今、再編整備が必要なのか?
中高生のみなさんが社会の主役となる令和22年(2040年)には、少子高齢化、生産年齢人口の減少、地方の過疎化が一層深刻化し、産業構造や社会システムが大きく変化するといわれています。
広島県においても、少子化が進行し中学校3年生在籍者数は、昭和63(1988)年のピーク(48,780人)から減少し続け、令和15(2033)年にはその4割(21,077人)程度にまで減少すると見込まれています。
生徒数が減ると先生の数も減らさざるを得ません。先生の数が減るとこれまでと同じような生徒の多様なニーズに応じた学習を保障することが難しくなります。
このように、生徒数の減少によって教育の質が保てなくなる前に、国の方針※1も踏まえながら必要な改革を進める――それが今回の再編整備です。
2 広島県の再編整備計画とは?
広島県では、再編整備を進めるにあたって、次のような方針を立てています。
①令和15(2033)年度時点で、基本とする学級数(1学年4~8学級)を下回ることが見込まれる都市部の学校について、近隣校との統合など、統廃合を進める。
②統合校においては、学科の枠を越え、総合的に学べることができるようにしたり、生徒の多様なニーズに応じたフレキシブルな学びができたりする学校にしていく。
③統合校以外の学校においても、AIやロボット等の新技術へ対応できるようロボット工学科やサイエンス科などの新学科を設置したり、幅広い進路選択に対応できるよう総合学科を設置したりする。
このような方針のもと、施設の改修・改築等を進めるとともに、学校の特色を生かした魅力づくりに取り組んでいくとしています。
3 通信制の課程の高等学校はどうなるの?
広島県には、現在2つの公立の通信制の課程の高等学校があります。広島市立広島みらい創生高等学校と広島県立東高等学校です。
このうち、広島みらい創生高等学校は、平成30(2018)年に再編整備によって新しくできた学校で、設置者も広島市のため、今回の計画には含まれていません。
しかし、東高等学校は、松永高等学校、沼南高等学校、福山誠之館高等学校定時制、福山葦陽高等学校定時制と統合される予定です。統合後の新しい学校は、福山市神村町にある松永高等学校の校地への設置が計画されています。
そして、新しい学校は、次のように再編整備されていきます。
①全日制、定時制、通信制の3つの課程を併置したフレキシブル課程とする
②生徒の多様な学び方に柔軟に対応できる新校舎を建設する
③スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等を含め、教職員配置を充実させる
今回の再編整備は、これからの時代に必要な学びを保障するためにはやむを得ない改革といえます。しかし、これまで、地域とともに歩んできた学校がなくなることに寂しさや戸惑いを感じる人も少なくないかもしれません。
広島県教育委員会では、令和8年2月17日(火)から令和8年3月18日(水)までの期間、この計画に対する県民意見(パブリックコメント)を募集しています※2。
未来の教育がよりよくなるよう、この機会にみなさんの声を届けてみませんか。
※1 文部科学省「高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)~2040年に向けた「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」~」(令和8(2026)年2月13日)
※2 「今後の県立高等学校の在り方に係る実施計画」素案に係る県民意見の募集(パブリックコメント)の実施について
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