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10 令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜の合格者選抜方法


 令和8年度の広島県の公立高等学校入学者選抜の一次選抜の合格者は、まず、特色枠による選抜を実施する学科・コースについては、特色枠による選抜により合格者を決定した後、一般枠による選抜により合格者を決定します。また、学校独自検査を実施する学科・コースについては、その結果を選抜の資料に加えて、総合的に判断して決定します。

 特色枠による選抜、一般枠による選抜の詳細は次のとおりです。

1 特色枠による選抜
 各高等学校は、入学定員の50%以内について、次のように、合格者を決定します。

a 各高等学校が、一般学力検査、調査書及び自己表現の配点の比重を独自に定め、一般学力検査、調査書及び自己表現の結果を総合的に判断して決定します。

b 一般学力検査及び調査書について、各高等学校の課程、学科等の特色に応じ、特定の教科のみを活用したり、特定の教科の配点に比重をかける傾斜配点を実施したりすることができます。

2 一般枠による選抜

a 一般学力検査、調査書及び自己表現の配点の比重は6:2:2とし、一般学力検査、調査書及び自己表現の結果を総合的に判断して決定します。

b 一般学力検査について、各高等学校の課程、学科等の特色に応じ、特定の教科の配点に比重をかける傾斜配点を実施することができます。

 これだけでは、ちょっと分かりにくいので、広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)の「入学者選抜実施内容シート」をもとに説明します。(次の①~⑧は、上表の左端の番号に対応しています)

① 入学定員
 令和7年8月8日に県教育委員会から公表されたこの実施内容シートでは、入学定員がまだ決まっていなかったため、「ー人」と記載されています。その後、9月5日に令和8年度広島県公立高等学校の入学定員が公表され、広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)の入学定員は、令和7年度と同じく400名となりました。(入学定員については、「入学者選抜情報」のコーナーの「令和8年度広島県公立高等学校の入学定員について」も参照)

② 枠・割合(人数)
 広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、特色枠による選抜と一般枠による選抜の割合はそれぞれ50%です。①でも述べたように、この実施内容シートが公表された時点では、入学定員が未定であったため、人数は「(-人)」と記載されています。しかし、その後、公表された入学定員は400名となりましたので、特色枠による選抜、一般枠による選抜ともに200名となります。
 仮に受検者が500名いた場合、まず特色枠による選抜で200名が合格となり、残る300名のうちから一般枠による選抜でさらに200名が合格となります。

③ 配点の比重
 特色枠による選抜と一般枠による選抜の大きな違いは、一般学力検査、調査書、自己表現、学校独自検査の配点の比重にあります。広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、学校独自検査は行われず、特色枠による選抜では、一般学力検査:調査書:自己表現=2:4:4と、調査書と自己表現の比重が高くなっています。一方、一般枠による選抜では、一般学力検査:調査書:自己表現の割合=6:2:2と、一般学力検査の比重が大きくなっています。

④ 一般学力検査
 一般学力検査は、国語、社会、数学、理科、外国語(英語)の5教科で行われ、配点は各教科50点満点、合計250点満点です。広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、この250点を特色枠による選抜では200点に換算し、一般枠による選抜では600点に換算して評価します。

⑤ 調査書
 調査書の合計評点は225点満点ですが、広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、特色枠による選抜ではこれを400点に換算し、一般枠による選抜では200点に換算して評価します。

⑥ 自己表現
 広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、自己表現の30点を特色枠による選抜では400点、一般枠による選抜では200点に換算して評価します。ちなみに、自己表現の配点は、検査官1人当たり15点満点で、両選抜ともに30点満点となっていることから、検査官は2人で実施されるということが分かります。

⑦ 学校独自検査
 学校独自検査はありません。

⑧ 特記事項
 特記事項として、広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)では、平日登校コース(定時制の課程)を第2志望とすることができます。

 それでは、それぞれの選抜方法で合否の結果は変わってくるのでしょうか?次のA~Cの3人について具体的に見てみましょう。

 まず、特色枠による選抜です。

 A、B、Cともに、換算前の一般学力検査、調査書、自己表現の合計点はすべて280点で同じですが、特色枠による選抜の換算点に直すと、Aは717.33点、Bは700.43点、Cは618.66点となり、換算点が最も高いAと最も低いCとでは、実に100点近い差がついています。中でも、自己表現は、換算前はAとCとでは6点しか差がありませんでしたが、換算点にすると80点もの差がつくことになりました。たった5分間の自己表現でこれだけの差がつくのはちょっと驚きではないでしょうか。

 また、調査書も自己表現と同じ換算点が400点になるので、普段から真面目に授業に取り組んでいくことが大切です。

 このように、広島みらい創生高等学校の通信教育コース(通信制の課程)の場合、特色枠による選抜は、自己表現と調査書が合否に大きな影響を与える選抜スタイルということができます。

 次に一般枠による選抜について見てみましょう。

 A、B、Cともに、換算前の一般学力検査、調査書、自己表現の各得点、合計点は、先ほどと同じですが、一般枠による選抜の換算点に直すと、今度は、Aは618.66点、Bは550.21点、Cは629.33点となり、特色枠による選抜では換算点が最も低かったCが最も高かったAよりも10点以上高くなっています。これは、一般枠による選抜では、一般学力検査の結果が、先ほどの特色枠による選抜の時の3倍の600点満点に換算されるためです。これによって、特色枠による選抜では換算点が最も低かったCが、一般枠による選抜では換算点が最も高くなりました。

 このように、一般枠による選抜は、一般学力検査が合否に大きな影響を与える選抜スタイルということができます。

 ここでは、令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜の合格者選抜方法について、広島みらい創生高等学校の「入学者選抜実施内容シート」をもとに説明しました。一般枠による選抜の配点の比重はどの高等学校でも同じですが、特色枠による選抜の配点の比重は高等学校ごとに違っています。配点の比重によって換算点は大きく違ってくることから、自分の志望する高等学校の情報をよく調べて選抜に臨むことが大切です。

※令和8年度公立高等学校入学者選抜にかかる広島県教育委員会のHPはこちらからどうぞ

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