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3 JR通学用の割引普通回数乗車券(学割)~通信制の課程の高等学校に通う生徒への様々な支援制度2~


 前回紹介した「郵便料の割引、教科書・学習書の無償給与、修学奨励金の貸付」以外にも通信制の課程の高等学校に通う生徒に対する様々な支援制度があります。

 ここではJRの通学用の割引普通回数乗車券について紹介していきます。

 全日制・定時制の課程の高等学校に通学する生徒が、公共交通機関を利用して通学する場合、通学定期券を購入するとその都度運賃を支払うよりも安く済みます。例えば、JRの通学定期券では、その都度運賃を支払うよりも1/3程度で済みます。

 それでは、週1回程度しか面接指導(スクーリング)がない通信制の課程の高等学校の生徒の場合はどうなるのでしょうか?

 通信制の課程の高等学校の生徒の場合は、通学定期券ではなく通学用の割引普通回数乗車券を購入することになります。

 このことについて、JR西日本では、普通回数乗車券の発売についてはすでに終了していますが、身体障害者用、知的障害者用及び通学用の割引普通回数乗車券(放送大学用・通信教育を行う高等学校用)については引き続き発売しています(他のJR各社も同様の対応)。通学用の割引普通回数乗車券は1冊11枚綴りになっていて、片道運賃を10倍した金額の半額(50%割引)で購入できます。

 広島市立広島みらい創生高等学校(通信教育コース)や広島県立東高等学校の生徒で、JRを利用して面接指導(スクーリング)に出席する場合は、学校の事務室で「学校学生生徒旅客運賃割引証」を交付してもらえば、JRの窓口で通学用の割引普通回数乗車券を購入することができます。

 また、広島市立広島みらい創生高等学校の通信教育コースの生徒が定通併修制度を利用して、平日登校コースの授業へ出席する場合、学校への登校日数は面接指導(スクーリング)だけのときと比べて多くなります。このようなケースでは、通学定期券を購入することができる場合もあるので、学校で相談してみてください。

 この通学定期券や通学用の割引普通回数乗車券は、あくまで通学が前提で学習塾やアルバイトなど通学以外の目的に使用する場合には、購入することができません。

 このことに関して、3月の終わりに、通信制の課程の高等学校のサポート校に通う生徒への通学定期券の販売をめぐる報道がありました。この報道は令和3年3月の高等学校通信教育規程の改正で、サポート校は学習塾などと同じ扱いになったとするJR各社と改正後もこれまでどおり学校組織の一部であることに変わりはないとする文部科学省との間での見解の相違が原因とのことでした。

 このように通信制の課程の高等学校の生徒の場合、通常は通学用の割引普通回数乗車券を購入することになりますが、JRの指定学校となっていれば、通学する日数などの一定の条件を満たすことで、通学定期券を購入することもできます。

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